autofs(automount)の設定について

autofsはユーザーがアクセスしたときに自動的にファイルシステムをマウントし、一定時間(デフォルトは60秒)アクセスが無ければ自動でアンマウントしてくれるデーモン。主にnfsで使用することを想定されて作られたようだが、root権限を必要としないのでリムーバブルメディアの自動マウントに利用するのも便利。GNOMEデスクトップ環境で、接続したリムーバブルメディアを自動マウントするgnome-mountとよく混同されるが、"/etc/init.d/autofs stop"してもgnome-mountには影響が無い。
autofsの設定ファイルはFedora8では以下の物である。

/etc/sysconfig/autofs
autofsのデフォルトオプションを記述する。自動マウント、アンマウントのタイムアウトの設定等。詳しくはファイル内のコメントを参照。
/etc/auto.master
ここに/etc/auto.miscや/etc/auto.netを読み込むように記述されている。"man 5 auto.master"参照。
/etc/auto.misc
個々のマウントポイントとオプションの設定が書かれている。/misc以下にマウントポイントが作られる。
/etc/auto.net
auto.miscと同じだが、nfsのマウントで使用されることを前提とし、nfsサーバ側の設定を読みにいくようになっているようだ。/net以下にマウントポイントが作られる。小規模LAN内では使う必要は無さそう。

ここでは、備忘のため私の/etc/auto.miscの設定をさらしておく。テンプレートとして活用できるかもしれない。


hoge1 -fstype=ext3 :/dev/sda5
hoge2 -fstype=ext3 :LABEL=hoge_label
win -fstype=ntfs,ro,utf8,codepage=932,uid=1000,gid=100,fmask=133,dmask=022 :LABEL=WIN
cd -fstype=iso9660,ro :/dev/cdrom
dvd -fstype=udf,ro,uid=1000,gid=100,umask=022 :/dev/dvd
samba1 -fstype=cifs,iocharset=utf8,guest,uid=1000,gid=100,file_mode=0644,dir_mode=0755 ://192.168.0.6/Public
nfs1 -fstype=nfs,rw,anonuid=1000,anongid=100 192.168.0.5:/home/public
例えば"ls /misc/hoge1"すると、/dev/sda5がext3ファイルシステムとして/misc/hoge1にマウントされ、ファイルの一覧が表示される。
"cd /misc/hoge2"ならボリュームラベルhoge_labelを持つパーティションが/misc/hoge2にマウントされ、カレントディレクトリを/misc/hoge2に移動する。リムーバブルディスクはLABEL指定(もしくはUUID指定)が便利。詳細は"man tune2fs"。
以下lsコマンドを例として使っているが、"ファイル一覧が表示される"を省略する。
"ls /misc/win"なら、ボリュームラベルWINのntfsファイルシステムが/misc/winにマウントされる。これはWindowsのCドライブを想定した設定。
"ls /misc/cd"、"ls /misc/dvd"はそれぞれCD、DVDをマウントする。
"ls /misc/samba1"は192.168.0.6のsambaサーバ、もしくはWindowsの共有フォルダPublicをマウントする。
"ls /misc/nfs1"は192.168.0.5の/home/publicを/misc/nfs1にマウントする(参考記事)。
ファイルシステムごとのオプションに付いてはman mountを参照。